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Bobby Hutcherson "Happenings"
b0160275_1742213.jpg暑い夏の日に聴くと、すーっと涼しくなるのがこのアルバムです。新主流派のヴァイブラフォン奏者、ボビー・ハッチャーソンの代表作です。

ヴァイブという楽器は、その音色自体がそもそもクールなんですが、ハッチャーソンのモーダルなプレイはさらにクールです。ヴァイブ奏者でも、ミルト・ジャクソンなんかはブルージーでホットなイメージがありますが、ハッチャーソンはコルトレーンをヴァイブに置き換えたような感じで、透明な緊張感に溢れたプレイを展開してくれます。

このアルバムの曲目はほとんどがハッチャーソンのオリジナルですが、唯一の例外がピアノのハービー・ハンコックの作品、「処女航海」"Maiden Voyage"です。ハンコック自身もフレディー・ハバードとジョージ・コールマンを加えたクインテット編成で吹き込んでおり、新主流派の名盤のひとつとなっていますが、このハプニングスにおけるバージョンは管楽器がない分、より透明感の高い名演となっています。

ハッチャーソンのオリジナルの中では、"Bouquet"や、"When You Are Near"などのスローな曲がヴァイブという楽器のよさを活かしているような気がします。
また、"Heat Start"のようにまるでコルトレーンのインプレッションそのもののようなモーダルな曲もかっこいいです。

最後の"The Omen"は、かなりフリーに振った演奏です。1966年という録音時期は、フリー・ジャズが勃興してきた時代であり、前向きなミュージシャンは自由な表現のために前衛的・実験的な作品をたくさん発表していました。ここでは、Eric Dolphyの"Out To Lunch"でも聴かれた、ハッチャーソンのとんがったサウンドが聴けます。また、この曲ではマリンバも演奏しており、フリーなんですがアコースティックな響きで耳障りではありません。

夏の暑い盛りに、「クールでかっこいいJAZZが聴きたいな・・・。」と思ったとき、このハッチャーソンのハプニングスはとてもお勧めの一枚です。

1966年2月8日録音
Bobby Hutcherson (vib, marimba)
Herbie Hancock (p)
Bob Cranshaw (b)
Joe Chambers (ds)
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by bluenob | 2008-07-27 19:14 | Others